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1日15分の運動でガンは予防できる?

今回は「115分の運動でガンは予防できる?」というテーマです。

 

 

ガン予防の視点からのお話です。

毎日5km走らせたマウスと、5km未満のマウスでは明らかにたくさん運動したマウスの方が、前立腺ガンの芽が減ったという論文があります。

 

さて、人ではどうでしょうか?

 

前立腺ガンの腫瘍マーカー(ガンが生み出す特徴的な物質)であるPSAの値が高く、前立腺ガンのガンの芽(前ガン病変)を持った人、つまり前立腺ガンになりかかっている人、93人に対しての研究です。

 

93人の内、何も生活を改善しなかった人49人中13(27%)が前立腺ガンの治療が必要になってしまいました。

 

それに対して、抗酸化ビタミンを補給し、ストレスマネージャー(1回電話相談をして、ストレスを軽減させた)を行い、115分間の歩行をした人は44人中2(5%)しか治療する必要がなくなり、ガンが進行せずに済んだという有名な研究です。

 

生活を変えなかった人はアウトですが、1日たった15分の運動でも前立腺ガンの進行を抑えることができるという、大変心強い論文です。

 

ここで強調しておきたいことは、ライフスタイルを変えるだけでガンになりかかっている人でも改善の余地があるということです。

 

運動するとSPARC(スパーク)というタンパク質が筋肉から出て、大腸ガンを抑えることがわかっています。

運動不足は大腸ガンの最大のリスク因子であり、運動すれば誰でもガンを減らせる可能性があるのです。




<参考文献>
医者が患者に教えない病気の真実
(幻冬舎・2013)
著者:江田証

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