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心得16 「医者から薬をもらう」を習慣にしてはいけない。 ~その①日本と欧米の医療はここが違う~

今回は「日本と欧米の医療の違い」というテーマです。







オランダ駐在から戻ってきた人が、「医療が日本とあまりに
違うので仰天した」と言っていました。

その人は、子供が熱を出したので家庭医に連れて行ったら、
「家に帰って身体を冷やしなさい。3日して熱が下がらなかったら
、またいらっしゃい」と言われただけで、解熱剤や抗生物質、
その他の薬も全く、くれなかったそうです。



欧米には"家庭医"というものがいます。

日本ではあまりなじみのない名称かもしれませんが、欧米では
広く認知された医療の専門分野の1つです。
1人の医師が内科や小児科、外科や皮膚科、産婦人科など様々な
範囲の診療を総合的に行うものであり、専門医とは異なります。


「学校の先生」を例に説明すると少しわかりやすいかもしれません。
専門医が英語・国語・数学・世界史・日本史・物理・化学・生物など
各教科の高校の先生であれば、家庭医は国語から体育まで担任の先生
が全ての教科の基本的な部分を教えてくれる小学校の先生のような
ものです。

つまり、家庭医として診療したうえで必要があれば専門医のもとへ
紹介する
というシステムなのです。
特にオランダは家庭医と専門医のすみ分けがはっきりしていて、
薬もなるべく使わない方針です。



しかし、日本の医療は"フリーアクセス"といって、保険証1枚で誰もが
日本全国どこの開業医、どこの大学病院へ行っても構わないという
システムです。


そして、少しでも体調が悪ければ薬をどんどん出します。
手術の時も、術前に1回使えば十分というエビデンス(根拠)を無視して、
今でも「術後の感染予防のため」と言っては何日も抗生物質を点滴
し続けています。






<参考文献>
近藤誠(2012) 医者に殺されない47の心得 アスコム

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