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心得42 ぽっくり逝く技術を身につける? ~その①心臓病では、ぽっくり逝けない?~

今回は「心臓病では、ぽっくり逝けない?」というテーマです。






2011年、全国の20〜89歳の男女924人を対象に第一生命経済研究所
が行った「理想の死に方」アンケートを見ると、
「ある日心臓病などで突然死ぬ」を選んだ人が全体で70.9%。
60代では82.9%にのぼっています。


驚くことに、ぽっくり逝きたいと考えている人が7〜8割もいるのです。
その理由としては、「家族に迷惑をかけたくない」・「苦しみたくない」
・「寝たきりで生きていても仕方がない」などが挙げられました。

確かに、ボケて家族に迷惑をかけたり、寝たきりになってチューブで
栄養を入れられたり、ひどい苦痛や不自由にうめきながら生き続ける
といったことは敵いません。



しかし、人間なかなかぽっくりとは逝けないのです。

例えば、7割以上が望んでいる「ある日心臓病などで突然死ぬ」ということ。

今、日本人の死因でガンの次に多いのは肺炎を除くと
心臓病と脳卒中であり、この2つはぽっくり逝けると
思われがちですが、ウッときてすぐ死ねる人はとても少ないのです。


実際には、ほとんどの人が何回も発作を繰り返して、
その都度生き延びて、だんだん症状がひどくなっていきます。


脳出血にしても、脳幹(脳の中心部)に大量出血したら
呼吸や心臓の中枢が壊れて、すぐ死ねます。
しかし、よくある大脳半球内の出血では手足の片側の麻痺が長く続きます。




2012年6月、厚生労働省が「健康寿命」という新しい指標を出しました。

これは「介護を受けずに、自立して健康に生活できる」年齢を意味します。

2010年は男性70.42歳、女性73.62歳とされています。
そして平均寿命は男性79.55歳、女性86.3歳。

あくまでデータ上ですが、日本人は亡くなる前に平均10年前後も
「健康ではなく、介護なしでは暮らせない」という日々を過ごして
いるということになります。


しかし、こうした実態は超長寿国である日本の現実なのです。









<参考文献>
近藤誠(2012) 医者に殺されない47の心得 アスコム

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