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ガンには定義がない?

今回は「ガンには定義がない?」というテーマです。
 
 
 
良く耳にする「ガン」という言葉。
実はガンには「定義」がありません。
 
「ガンとは何か?」を言葉で表すことができないのは、ガンの個々の性質の違いによって統一的に表現することができないからなのです。
 
 
では、どうやって診断をしているのか?
 
「病理医」という医師たちが、細胞や細胞の集まりである組織をガンと診断すると、その病変は「ガン」になります。
つまり、細胞や組織の「顔つき」から「ガン」か「良性」かを判断するわけです。
 
しかし、例えるとこれは人の「人相」を見て「性格」を占うことと一緒です。
人間社会には人相が悪い人たちがいますが、彼らは善人と悪人とに分かれます。
そのため、「人相」を理由に「悪人」と決めつけられて刑務所に入れられることはありません。
 
ところが、医療の世界では細胞や組織の「顔つき」から「ガン」や「悪者」と決めつけられ、臓器の死刑(切除術)が実施されるのです。
その結果、いろいろな問題が生じます。
 
胃ガンを例にとると、日本で「早期胃ガン」と診断される病変が欧米では「良性」と診断されたりします。
 
また、本質は「単なる炎症」である病変が「胃の悪性リンパ腫」や「子宮頸がん」と診断されることも頻発しています。



<参考文献>
もう、がんでは死なない ~二人に一人ががんになる時代の最高の治療法~
(マガジンハウス・2020)
著者:近藤誠

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