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たんぱく加水分解物 〜大豆を塩酸で分解⁉︎~

今回は「たんぱく加水分解物」というテーマです。

 

 

突然ですが、「たんぱく加水分解物」とは何でしょう?

 

「たんぱく加水分解物」とは、肉や大豆などのタンパク質を分解して作られるアミノ酸のことです。

たんぱく加水分解物は正確には添加物ではありませんが、食品の味を調えるという意味で限りなく添加物に近い存在と言えるでしょう。

 
 

「たんぱく加水分解物」には2つの作り方があります。

 

1つは酵素を使ってタンパク質を分解する方法。

もう1つは「塩酸処理法」といって、塩酸を使って分解する方法です。

後者の方が早くて簡単に出来ます。

 

使用するタンパク質には植物性と動物性があります。植物性で最も一般的に使われるのは大豆や小麦です。

大豆といってもタンパク質だけが必要なので、油を絞ったあとのカス(脱脂加工大豆)を使います。

これを塩酸に反応させ、水の中の大豆を分解(加水分解)し、それを中和すると複雑なアミノ酸の液ができ、旨みの素です。

動物性の場合は魚粉や動物のゼラチンなどを使用します。

 

そうして出来上がったのが「たんぱく加水分解物」なのです。

それは、もわっとした変な臭いのついた旨み成分です。

しかし、これに「とんこつパウダー」や「かつおエキス」などを混ぜれば、そんな臭いは消し飛び、旨みだけが生きてくるのです。

 



<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜
(東洋経済新報社・2005)
著者:安倍司

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