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ブログ 医者が患者に教えない病気の真実: 2024年4月

機能性胃腸症の症状を軽くする方法 ~④ピロリ菌による影響~

今回は機能性胃腸症の症状を軽くする方法

「④ピロリ菌による影響」というテーマです。

 

 

ピロリ菌に感染していると、ほぼ間違いなく胃炎が起こります。

このピロリ菌を除菌すると、胃の症状が改善する人も多いので、感染が判明した人はまず除菌を試してみる価値があります。

 

ピロリ菌感染があると動脈硬化を起こしたり、ビタミンCが体内で十分に役割を発揮できなかったり、認知症の率が高まったりと、全身に悪影響を及ぼします。

 

そのため、早い年齢での除菌が望ましいところです。

胃ガンを抑えるには、40歳未満で除菌すると1番効果が出やすいということがわかっています。




<参考文献>
医者が患者に教えない病気の真実
(幻冬舎・2013)
著者:江田証

機能性胃腸症の症状を軽くする方法 ~③遅延型フードアレルギー 胃の不調はアレルギーの可能性がある~

今回は機能性胃腸症の症状を軽くする方法
「③遅延型フードアレルギー 胃の不調はアレルギーの可能性がある」というテーマです。
 
 
通常、アレルギーというと食べて数秒から数分で起こる「呼吸困難」「発疹」「ショック」などを指します。
これを即座型アレルギーと呼びます。
 
それに対し、「遅延型フードアレルギー」というものがあります。
これは、食べて数時間から24時間後に腹痛や下痢、頭痛や全身の怠さなどが生じるもので、遅れて症状が出るため、本人が食事との関連に気づかないといった落とし穴があります。
 
通常の即時型アレルギーはIgE抗体というものを介して起こるのですが、遅延型フードアレルギーはIgG抗体を介したアレルギー反応です。
少量の血液を採るだけで検査可能であり、これにより胃痛の原因がわかり、そのような食事の抗原を避けることで、驚くほど腹痛が減った患者さんは多いのです。
 
また、どんな食べ物を食べた後、何時間くらい経ってから調子が悪くなったか、メモしておくと食べ物のアレルギーの推測がつくことがあります。


<参考文献>
医者が患者に教えない病気の真実
(幻冬舎・2013)
著者:江田証

機能性胃腸症の症状を軽くする方法 ~②胃の知覚過敏~

今回は機能性胃腸症の症状を軽くする方法

「②胃の知覚過敏」というテーマです。

 

 

胃の調子がすぐれない人、特に胃の「痛み」として感じる人の特徴は、胃の感覚が敏感すぎる人です。

 

感覚閾値(刺激がある値以上に強くなければ反応は起こらない、その限界値のこと)が低下しているとも言います。

 

胃の中にバルーンという風船を入れて、膨らませながらfMRI(ファンクショナルMRI)を用いて、内臓の知覚過敏を脳の血流増加として調べた研究があります。

 

すると、わずかしか風船を膨らませていないにも関わらず、健康な胃の人と比べて、「脳の側頭葉の痛みを感じる部分」と「左右の脳の前下回という部分」がすぐに活性化されました。

胃の刺激に対して、「脳が感じやすい」状態になっていることがわかります。

 

これは胃の知覚過敏と脳が深い関係にあることを示しています。




<参考文献>
医者が患者に教えない病気の真実
(幻冬舎・2013)
著者:江田証

機能性胃腸症の症状を軽くする方法 ~①胃が緩めば、あなたの笑顔も緩む 胃は健康の鏡~

今回は機能性胃腸症の症状を軽くする方法

「①胃が緩めば、あなたの笑顔も緩む 胃は健康の鏡」というテーマです。

 

 

胃の調子が悪い人、そうでない人の大きな違いのひとつは、「胃運動能」です。

胃が動けば、胃の調子は良くなるのです。

 

胃の調子が悪い人は、胃の緩みが悪いということです。

胃の調子が良い人の胃は、食べ物が口から入ってくると、胃の天井部分(穹窿部と呼ぶ)が大きく膨らんで、食べ物を受け入れるスペースを作ります(適応性弛緩)

これによって、より多くの食べ物を受け入れられるようになるのです。

 

しかし、最近の研究で胃の調子が悪い人の胃の動きを胃電図で調べると、この胃の緩みが悪い人が多いのです。

胃の緩みが悪いと、胃の拡張が悪いため、多くの食べ物が受け入れられず、早くお腹が一杯になってしまいます(早期飽満感)

また、胃の中の圧力が高まるため、みぞおちが痛んだり、食べ物が詰まった感じがしたり、様々な不快感が出るのです。

 

さらに、胃が膨らまずにギチギチに固いので、胃の中に入った食べ物は十分に噛み砕かれずに、すぐに十二指腸に流れ込みます(胃排出亢進)

胃の中で食べ物の貯留が十分に行われないで、早期に食べ物の胃排出が起こるのです。

 

そして、食べ物と胃酸が急激に十二指腸に流れ込みます。

すると、十二指腸に負担がかかることから、十二指腸は胃に「これ以上たくさんの量は受け付けません」と拒絶をします。

 

十二指腸の急な拡張は、胃排出に対してブレーキ(食べ物が急速に十二指腸に流れ込まないように胃排出を遅らせる調節機構)となり、結果的に胃の排出は遅くなってしまいます。

これを「十二指腸制御」といい、十二指腸が胃の運動機能を悪くすることがわかっています。

そうすると今度は、結果として胃の中の食べ物がずっと残り、停滞します。

少ししか食べていないのにも関わらず、この食べ物が胃の中に停滞し、食後のもたれ感を出すのです。

これが胃もたれや胃の痛みに繋がるというわけです。

 

また、多過ぎる酸は胃の動きを弱めることがわかっています。

胃カメラを行いながら、十二指腸に酸を振りかけると「胃の出口(幽門前庭部)が収縮する回数が減る」という研究結果があります。

胃酸の出過ぎは、胃の働きも弱めるのです。




<参考文献>
医者が患者に教えない病気の真実
(幻冬舎・2013)
著者:江田証

機能性胃腸症

今回は「機能性胃腸症」というテーマです。

 

 

胃カメラで何も異常がないと言われながらも、胃の重苦しさ、圧迫感、ゲップなどでおびただしい数の人が悩んでいます。

 

胃カメラの検査で異常が見つからないにも関わらず、胃の調子が悪い状態を「機能性胃腸症」と呼びます。

 

「原因不明」と医師に言われ、悩んでいる人にまず申し上げたいのは、「機能性胃腸症」という考え方は世界中にあるということです。

 

「自分の胃が不調である理由がわからない」ということ自体がストレスになるのです。

診断名がつくことで、ほとんどの人は救われたような気持ちになります。

 

そして、この病気はまず「命を取られる病気ではない」ということを知り、まず安心していただきたいと思います。

しかし、QOL(生活の質)は低く、糖尿病や逆流性食道炎や重症の腎臓病などと比較してもQOLが低いことが報告されています。

 

機能性胃腸症で悩んでいる人は、日本での統計は男性11%、女性26%と女性に多い傾向にあります。

特に、胃の症状で苦しむ機能性胃腸症は、睡眠が障害されることが大きな特徴です。

 

しかし、機能性胃腸症の半数以上の患者さんは時間の経過とともに軽快してしまいます。

ほとんどの患者さんは時間が経てば、改善もしくは治癒することを覚えておいてください。


<参考文献>
医者が患者に教えない病気の真実
(幻冬舎・2013)
著者:江田証

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