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水と油と白い粉でコーヒーフレッシュができる?

今回は「水と油と白い粉でコーヒーフレッシュができる?」というテーマです。

 

 

前回、植物油に水を混ぜて白濁させて、「ミルク風」にすると書きましたが、普通の状態では水と油は混ざりません。

 

そこで添加物の登場です。

まずは「乳化剤」を使用します。

乳化剤というのは界面活性剤のことで、これを入れるとあっという間に油と水が混ざって、ミルクらしく白く乳化します。

 

しかし、これではミルクらしいとろみがないので、「増粘多糖類」でとろみをつけます。

そして、乳化剤も増粘多糖類も「一括表示」出来るので、何種類使用されているかわかりません。

 

仕上げは「カラメル色素」を使い、ごく薄く茶色に着色することで、いかにもクリームらしい色合いになります。

また、日持ちのための「pH調整剤」クリームの香りの「香料」も入れます。

 

こうして、いつもコーヒーに入れているあの「ミルク」が出来上がるのです。

 

しかし、それはミルクではなく、前述のとおり水と油と複数の添加物で出来た「ミルク風サラダ油」なのです。

 




<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜
(東洋経済新報社・2005)
著者:安倍司

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一括表示の裏側で何が行われているのか?

今回は「一括表示の裏側で何が行われているのか?」というテーマです。

 

 

前回、一括表示という言葉を使用しました。

「一括表示」とはいくつかの添加物を一括して表示することであり、「香料」や「乳化剤」など同じ目的のために使われるのであれば、一括して表示してもよいと食品衛生法で定められているのです。

 

その方がわかりやすいという理由で行われているのですが、添加物・加工食品業者にとってこれほど便利でありがたい法律はありません。

 
 

例えば、食品の変質・変色を防ぐ「pH調整剤」がありますが、これはひとつの物質名ではなく、「クエン酸ナトリウム」「酢酸ナトリウム」「フマル酸ナトリウム」「ポリリン酸ナトリウム」といった添加物の「集合体」なのです。

 

化学記号のカタカナが45種類も書かれていたら、「添加物を大量に使用している」という悪印象を持たれてしまいますが、一括表示なら「pH調整剤」とだけ書けばいいので、少なく見せかけられます。

 

要するに、pH調整剤」の一括表示の「裏側」で何種類の添加物がどのぐらい使われているか、普通の人には全くわからないということなのです。

 

他にも、「香料」や「イーストフード」という表示を見たら、まず同様の一括表示だと思ってまず間違いありません。

「香料」などは、約600種類の添加物の中から目的の香りを出すために、数種類を混合しているのですが、その種類と比率の複雑さは使用するメーカーさえわからないほどです。




<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜
(東洋経済新報社・2005)
著者:安倍司

コーヒーフレッシュの正体は?

今回は「コーヒーフレッシュの正体は?」というテーマです。

 

 

いきなりですが、コーヒーフレッシュは何から出来ていると思いますか?

 

大半の方が、牛乳や生クリームなどと考えるでしょう。

 

しかし、結論から言ってしまうと「コーヒーフレッシュ」は牛乳や生クリームから作られてはいません。

 

コーヒーフレッシュの正体は植物油に水を混ぜ、添加物で白く濁らせ、ミルク風に仕立てたものなのです。

植物油を使うことで、牛乳や生クリームを使用するよりも遥かに安くできるからです。

 

よく見ると、容器にも「ミルク」とは謳っておらず、「コーヒー用クリーム」「コーヒーフレッシュ」などと表示されています。





<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜
(東洋経済新報社・2005)
著者:安倍司

食卓の調味料がニセモノにすり替わっている?

今回は「食卓の調味料がニセモノにすり替わっている?」というテーマです。
 
 
調味料は、料理の味を決定づける基本です。
和食は今や世界に誇る素晴らしい食文化。
その和食が調味料から崩れようとしているのです。
 
というのも、私たちの食卓の調味料は知らないうちに「本物」から「ニセモノ」にすり替わりつつあるのです。
 
例えば、本物の「丸大豆醤油」に対して、添加物で作り上げた「新式醸造醤油(醤油風調味料)」や本物の「純米みりん」に対して、添加物でみりん風に仕上げた「みりん風調味料」などがあります。
他にも、酢や砂糖も昔ながらの製造法に代わり、添加物を使って「ニセモノ」を作る製造法が主流となってきています。
 
 
これを踏まえ、あなたの家にある調味料は本当に大丈夫でしょうか?
 
一度、商品の「裏」の表示を見てみてください。
いつの間にか、日本の食卓は「〇〇風」調味料に占拠されてしまっています。
 
料理酒、砂糖、塩、酢、醤油。
それから、みりん、だしの素、〇〇の素、〇〇のタレなど、私たちは知らず知らずのうちに、こうした添加物で作り上げた「ニセモノ」「紛い物」を口にしてしまっているのです。
 



<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜

(東洋経済新報社・2005)

著者:安倍司

低塩の代償は誰に?

今回は「低塩の代償は誰に?」というテーマです。
 
 
皆さんも、一度スーパーなどで売られている「低塩漬物」をひっくり返して、原材料表示を見てみてください。
 
「アルコール」「調味料(アミノ酸等)」「PH調整剤」「ステビア」「サッカリン」「酸化防止剤」「ソルビン酸」「着色料」「酸味料」「リン塩酸」「増粘多糖類」…
 
驚くほど大量の添加物が使われていることに気付くはずです。
 
「低塩だから健康に良さよう」
そう思って買っているのに、実際には「有害」な添加物を何種類もせっせと摂取しているのです。

 
「低塩」の代償は紛れもなく添加物の大量摂取であり、それを引き受けるのは私たち自身に他ならないのです。
 
 
「低塩漬物」にはもう1つ落とし穴があることも付け加えておきましょう。
それは、「塩分の過剰摂取」という問題です。
 
「低塩漬物」なのに、塩分を摂りすぎるとはどう言うことなのでしょうか?
 
「低塩漬物」は一口食べた時に、しょっぱさを感じさせないように塩を控え、「甘味料」を加えて出来ています。
昔ながらの「しょっぱい」漬物なら1〜2切れで済んだものを、「しょっぱくない」低塩漬物の場合はついつい何切れでも箸が進んでしまうのです。
 
逆に言えば、たくさん食べないと満足できず、また「低塩漬物だから少しぐらい多く食べても大丈夫」という気の緩みもあるはずです。
 
その結果、「昔ながらの漬物」を食べているよりも、「低塩漬物」を食べた時の方が塩分の摂取量が多い、などということになるのです。
 
 
今や漬物はスーパーで買うのが当たり前という時代ですが、わざわざ余計な添加物を摂取する必要はありません。
添加物の使用量が比較的少ないものもありますが、それを探し出すことも難しいため、一夜漬けや浅漬けでもいいから自分で漬けるのが一番です。
 
注意してほしいことは、自分で漬けるといっても市販の「浅漬けの素」を使うということではありません。
あれは添加物を大量に溶かし込んで作られているため、結局は完成品を買うのと同じことになってしまいます。
 
浅漬けに必要なのは、いい塩と細切り昆布程度です。



<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜

(東洋経済新報社・2005)

著者:安倍司

低塩梅干は高塩梅干より身体に悪い?

今回は「低塩梅干は高塩梅干より身体に悪い?」というテーマです。

 

 

添加物を大量に使う食品の1つとして、「漬け物」があります。

 

日本人の食生活に欠かせない漬物ですが、2030年ほど前から塩分の過剰摂取の原因として槍玉にあがるようになりました。

 

それまでは、塩と着色のためにウコンかシソぐらいで作られていた漬物が、添加物をたっぷり溶かし込んだ「添加物液のプール」で作られるようになったのです。

 

 

塩分の過剰摂取が、高血圧の原因になるとしきりに言われ始めると、考えられたのが「低塩梅干」でした。

 

通常、梅干には重量の1015%の塩を使います。

塩は味付けのためばかりでなく、保存(防カビ)、色落ち防止、それから食感を保つという役目もあります。

 

低塩で塩を減らすなら、この役割を他の何かで補う技術が必要になってきます。

すなわち、味付けは「化学調味料」、保存は「ソルビン酸」、色落ち防止には「酸化防止剤」、酸味は「酸味料」で補うのです。

 

しかし、これではまだ「しょっぱさ」は従来品と同じです。

そこで、「甘草」・「ステビア」・「サッカリン」などの甘味料を加えてこれを抑えます。

食べる人の舌を「塩分が半減した」と錯覚させるのです。

これで、「低塩梅干」の完成です。

 

皆、添加物で作り上げられた食感と味を「おいしい」と言って食べているのです。




<参考文献>
食品の裏側 〜みんな大好きな食品添加物〜

(東洋経済新報社・2005)

著者:安倍司

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