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胃が消化酵素で消化されないのはなぜか?

前回、酵素が利用されている薬剤で胃腸薬の話を書きましたが、
ここで1つ素朴な疑問が湧いてきませんでしたか?



それは、なぜ私たちの胃は消化されないのだろうということです。


胃から分泌される胃液の成分には塩酸(胃酸)
や消化酵素(ペプシン)、粘液
などがあります。
塩酸が含まれる胃液は強い酸性であり、さらに
消化酵素も含まれていることから、食物だけでなく
私たちの胃も溶かしてしまうのではないかと
思われがちです。
しかし、不思議なことに私たちの胃は溶けることなく
食物だけを消化してくれます。




これは胃壁の表面を粘液が覆っており、この粘液が胃酸やペプシンなどから
胃本体を守っているため、胃液によるダメージを受けないのです。


ただし、胃の粘液の防御を上回る要因が加わると、粘膜がただれてきて潰瘍などが生じてきます。
この要因はアルコールや薬、ストレスなどがあります。



話しは少し変わりますが、この粘膜細胞は盛んに細胞分裂しており、
常に新しい細胞と入れ替わっています。
身体の中での増殖の激しさという点では、この胃の粘膜細胞の他に
髪の毛の毛母細胞ガン細胞などが激しく増殖します。


ガン細胞の話が出たので、抗ガン剤の話も少し書きます。
抗ガン剤は激しく増殖する細胞を標的として攻撃する性質があります。
そのため、ガン細胞を攻撃するとともに、胃や髪の毛の細胞も抗ガン剤
による攻撃を受けてしまいます。
その結果として、おう吐や脱毛といった副作用が出るのです。





{関連記事はこちら}
[ストレス冷えに注意?]
[ストレスによる身体への影響とは?]
[お酒は飲み方によって毒になる?]
[お酒も消化不良の原因の1つ?]

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低体温は老化に繋がる? ~老化を進める活性酸素~

「老化」という言葉に対して、ほとんどセットとして
出てくる言葉として「活性酸素」があります。


アンチエイジングの世界で老化は身体の酸化であること
を意味し、その老化を進めるものとして「活性酸素」が
挙げられています。


活性酸素とは、簡単に言うと「強い酸化作用を持つ酸素」
であり、体内に取り入れた酸素の約2%が活性酸素に変化
すると言われています。

活性酸素は、その強い酸化力で体内に侵入したウイルス
や細菌など殺菌する働きがあるため、ある程度の量で
あれば身体にとって有益なものといえます。

しかし、必要以上に増えてしまうと体内の細胞まで酸化
してしまい、老化や動脈硬化、糖尿病やガンなど病の
原因となってきます。





活性酸素が増えてしまう要因として以前、交感神経の
過緊張状態における顆粒球の増加を挙げましたが、
今回はもう1つ挙げていきます。

それは低体温による「酵素の不活性」によるものです。



実は私たちの身体には、活性酸素を除去する酵素として
スーパーオキシドディスムターゼやカタラーゼといった
抗酸化酵素
が存在します。

この抗酸化酵素がしっかりと働いている状態であれば、
活性酸素が多少増えたとしても、解毒してくれるので
病気になることはまずありません。


しかし、低体温はその大切な抗酸化酵素の働きを悪く
してしまうのです。

酵素がしっかりと働くために「温度」は重要な条件で
あり、低体温の状態は活性酸素を解毒する酵素の働き
が低下している状態にあります。


そして、低体温による酵素の不活性は身体の機能が低下
することで病になりやすいというだけでなく、新陳代謝
などの働きも低下してしまうために、活性酸素による
身体の酸化を止めることができないために、身体は老化
していってしまうのです。





{関連記事はこちら}
[酵素の性質について]
[酵素をわかりやすく例えると?]
[体温上昇による酵素の活性化について]
[酵素の活性化による身体への影響とは?]
[新陳代謝と酵素の関係について]
[交感神経過剰による低体温について]
[副交感神経過剰による低体温について]

自然界の酵素反応 ~昆虫も酵素と関係している?~

今回は自然界の酵素反応について少し書いていきたいと思います。



そもそも酵素反応とは私たち人間だけではなく、
昆虫でも行われている
という話から始まります。
2つほど例に挙げて説明していきます。


①「蛍はなぜ光るのだろう?」という疑問を持ったことはありませんか?
実は蛍が光ることには酵素が関係しているのです。


蛍が光るのはお尻のところにある
ルシフェラーゼという酵素がATP
(アデノシン三リン酸)と反応して
ルシフェリンという物質に作用する
ことで光を発するという仕組みです。




また、このルシフェラーゼの遺伝子を蛍から取り出して、
別の生物に組み入れることで、その生物も光ることができます。
例えば、メダカの卵子に組み入れることで光るメダカが誕生しました。

他にも、細菌の一種である大腸菌に組み込むことで発光する大腸菌を作り出し、
その大腸菌を使用して発ガン物質を見つけることもできます。
そうした点では医療にも役立っているわけです。



②「蚕は繭の中で蛾に成長したあと、どのように繭から出ているのか?」
という疑問を持ったことはありませんか?
この繭からの脱出も酵素が関係しているのです。


蚕が成長して蛾になり、繭から簡単に
脱出できるのはコクナーゼという酵素を
分泌して繭を溶かしているからなのです。

もう少し説明するとコクナーゼはタンパク質
分解酵素の一種であるため、その繊維を
接着しているセリシンというタンパク質を
分解しているのです。

このような酵素反応により、あの丈夫な繭の
繊維を直接溶かすことなく、いとも簡単に
脱出することができるというわけなのです。







消化不良の原因  ⑨アルコール、タバコの喫煙、ストレス ~その1 アルコールについて~

今回は「アルコール」について書いていきます。


まず初めに、アルコールの分解は肝臓で行われます。
分解の仕組みを説明すると、アルコールは脱水素酵素(ADH)
により有害なアセトアルデヒドとなります。

そしてアセトアルデヒドはアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)
により無害な酢酸になります。

酢酸は血液に乗り、肝臓から筋肉や心臓へと移動してさらに
分解されて最終的に水と炭酸ガスになり、尿や汗、呼気となって
体外に排出されます。



<参考>:アセトアルデヒドは毒性作用があり、飲酒時に顔が赤くなったり、
       動悸や吐き気、頭痛などの原因となります。
     また、アルコールを分解能力以上に摂取するとガンや臓器障害などを
     引き起こすおそれがあるので、摂取量には注意が必要です。
   
   
このようにアルコールの分解には「酵素」が必要になります。
酵素には主に3種類の酵素があり、体内酵素である「消化酵素」と「代謝酵素」、
体外酵素である「食物酵素」と分類されています。
アルコールの分解には「代謝酵素」が使われます。
「代謝酵素」は生命活動に関係している酵素であり、この酵素が不足すると
身体で行われる代謝が上手く行われなくなります。

もう少し具体的に言うと、臓器が上手く働かなくなることで十分な排泄ができなくなります。
すると身体に毒素や老廃物が溜まってしまい、免疫力が下がることで
病に侵されやすくなったり、病が治りにくくなります。


◎関連記事はこちら→[酵素の分類]


ちなみにアルコール分解を助ける食べ物として、枝豆トマトゴマはちみつ
などがおすすめです。
枝豆にはアルコール分解に必要なビタミンCや肝臓の負担を減らしてくれるビタミンB1、
肝臓の細胞を活性化させてアルコール代謝を助けるレシチンなどが含まれています。
また豆腐や納豆などの大豆製品もおすすめです。
トマトにもアルコール分解のためのビタミンCや飲酒により肝臓に生じる活性酸素を
無害化してくれるリコピンなどが含まれています。
ゴマにはアルコール代謝を促進するビタミンB15が含まれ、アセトアルデヒドの分解を
促進するポリフェノールやセサミンなども含まれています。
はちみつはミネラルを多く含む糖質が豊富であり、アルコール分解に効果的です。

枝豆やトマトなどはお酒のおつまみとしてよく知られており、食べ物の組み合わせとして
うまく出来ていると思います。

◎関連記事はこちら→[食べ物の組み合わせには意味がある?]







消化不良の原因  ⑦薬の長期的な使用 ~薬に頼りすぎることは問題~

今回の話はお薬についてです。

薬は非常に多くの種類が存在し、疾病の治療や予防などに使われ、時と場合によって非常に役立つものです。
例えば、頭が痛いときは頭痛薬・お腹が痛いときは胃腸薬・熱を出したときは解熱剤など様々な種類の薬が
あり、お世話になる機会が多い人もいると思います。


しかし、薬は人工的に作られた自然界には存在しない物質です。
このような物質の消化は人間の身体に負担がかかってしまいます。
消化に負担がかかるということは、胃腸などの臓器に負担をかける
だけではなく体内の「消化酵素」も多く消費します。
「消化酵素」が多く使われてしまうと、身体の健康を維持するための
「代謝酵素」が足りなくなるおそれがあります。

                      
◎関連記事はこちら→[消化酵素と代謝酵素の関係性]


では、薬を飲むことはいけないことなのでしょうか?
大事なことは薬を飲むこと自体がいけないということではなく、時と場合を考えて服用するということです。
薬は病気のときには飲まなければならないときもあります。
問題なのは薬を常時服用している、長期的に服用している、すぐ服用してしまうなどの場合です。
つまり、本当は飲まなくても大丈夫な状態でも薬に依存してしまって服用していたり、痛くなったら
とりあえずすぐ薬を飲むといったことは人間の身体にとっては決してよいことではありません。

例えば、消化不良で胃がもたれたと思うと「胃薬を飲もう」と思う方は多いでしょう。
しかし、胃薬を飲み続けているとさらに胃が悪くなってしまうというおかしな結果になってしまいます。
というのは、消化は基本的には消化酵素と補酵素によって行われます。
消化酵素が十分にあり、胃酸の働きが良ければ消化不良になることはまずありませんが、
酵素不足の食生活を続けていると胃酸が不足し、消化不良になってしまいます。
胃薬のほとんどが胃の働きを止めてしまう作用があり、胃酸分泌が少なくなります。
そのため胃薬を飲み続けていると、消化不良を解消するどころか逆に進行させてしまうという
悪循環を引き起こしてしまい、さらに別の病のきっかけにもなりかねません。


◎関連記事はこちら→[補酵素とは?]


そうならないためには、酵素たっぷりの食事を摂ることが有効です。
また消化力が弱っているときは半断食などを行ってみたりして、
胃腸などの消化器官を休ませるということも大事なことです。

安易に「病気になったら薬を飲む」という考え方だけが治療とは限りません。
食事内容や生活の改善を行うことで消化不良という状態を改善すれば、
自然と病に侵されにくい身体へと変わっていき、薬に対しての考え方も
変わってくると思います。


◎関連記事はこちら→[生きた酵素を摂り入れる]


消化不良の原因  ⑤動物性食品の多い食事と食物繊維の少ない食事 ~植物性食品の多い食事を心掛けましょう~

今回は食事の内容についての話です。
内容自体は以前の記事とかぶることがありますが、大事なことなのでまた書いていきます。

動物性食品とは動物由来の食品のことであり、肉や魚、卵や乳製品などのものを言います。
それに対して植物性食品とは植物由来の食品のことであり、穀類・芋・豆・野菜・果物・
キノコ・海藻類などのものをいいます。

そして、一般的に動物性食品は植物性食品に比べて「消化」に
時間がかかるため、消化器官に負担がかかりやすくなります。

さらに動物性食品の多くは加熱された状態の食べ物です。
加熱により食材は食べやすくはなりますが、食材に含まれる
「酵素」は加熱により失活してしまうので食材自身の自己消化
が行われなくなります。

すると、食べ物の消化には人間の消化器官が全て行わなければ
ならなくなります。
身体にとって消化活動というものはとても負担のかかることであり、
食べ物の消化には体内酵素である「消化酵素」を使います。
                 この「消化酵素」ともう一つの体内酵素である「代謝酵素」の
                   バランスが悪いと消化不良にとどまらず、身体に様々な不調を
                                                   きたしてしまいます。

                                                  ◎関連記事はこちら→[体内酵素のバランスについてはこちら]


そのような状態にならないためには、植物性食品を摂るようにすると
良いでしょう。
特に酵素が含まれる「生」の食材を摂り入れることが大事です。
食材に含まれる「食物酵素」の自己消化により、人間の消化活動の
負担が軽減されるため「消化」が十分に行われ、消化不良という状態
になりにくくなります。
また植物性食品には食物繊維が豊富に含まれ、腸内をきれいにして
くれる作用があり、これも消化不良を引き起こさないようにしてくれます。
                                                  ◎関連記事はこちら→[生きた酵素についてはこちら]



なお、ここで間違えないでほしいことは動物性食品を摂ってはいけないということ
ではなく、必要以上に摂らないということです。

つまり大事なことは食事のバランスということです。
消化に負担のかかる動物性食品ばかり食べていると当然のことながら消化活動に
限界がきてしまうので、消化活動を助けるために植物性食品を摂る必要があるのです。
また現代人の食事は「消化」という点では食べ過ぎの傾向にあります。
消化器官に負担をかけすぎないためには、食事のバランスに気を付けながら
食べる量も腹八分に抑えるとなお良いでしょう。
時には半断食などで消化器官を休ませることも大事なことです。

 関連記事はこちら→[半断食で内臓を休ませるについてはこちら]
          [消化酵素の使い方で健康が左右されるについてはこちら]



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